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Moriya
映画や読書をして、思ったことを書いていきます。

千と千尋の神隠しをドイツ語で見てみる

  ドイツ語の勉強にと思って、なにかしらの映画のドイツ語版を探していたところ、お、いいじゃんと思って見つけたのが „Chihiros Reise ins Zauberland"

小学生の時、なぜか映画内の全セリフを紙に書き写したことがあるほど好き…だったんだけど、最近はまったく触れてなかった。でもまあ、書き写した経験のおかげでセリフは大体覚えてるし、久しぶりに見たいし、とも思ってネットでポチった。ポチった後、なんやかんやあって届いたのは三か月後だったんだけど、まあちゃんと届いたので許す!


見てみた感想は、やっぱ良いですね。千と千尋。ドイツ語音声ドイツ語字幕で見たけど、やっぱりなんとなくセリフ覚えてたおかげで、ドイツ語初めて五か月の私にもなんとなく分かる。っていうか、声似てる!!

見る前は、ドイツ語の音声が日本音声に似ているかなんて気にしてなかったとはいえ、もし全然違ってたらきっと萎えてただろうなあ。


大体私の主観でこんな感じ⤵


千尋・・・・・・・・・日本版より少し幼い

お父さんお母さん・・・違和感がなさ過ぎて、もはや特徴がない

湯婆婆・・・・・・・・日本版よりも魔女感ある、雰囲気とてもいい

リン・・・・・・・・・若干棒読みな気が…でも、とても似ている

窯じい・・・・・・・・そっくり、日本版よりドスが効いていらっしゃる

そしてハクについては、正直日本版よりも良いのではと思ってしまうくらいかっこいい。ドイツ語にまだ聞き慣れていない私にとっては毎セリフがフルスピードに感じるんだけど、それがハクの機敏さというか鋭さを引き立たせている。


見てみて、これならドイツ語勉強の意欲が湧く!と確信したので、小学生の頃の自分に習い、ドイツ語版も書き映してみることにした。

今後その過程で気づいた事とか、面白かったこととかを挙げてければいいなあ。


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